不動産売却

最近よくある“売れ残り物件”の原因と対策

〜いわき市の不動産市場から見る現実と改善のヒント〜


■ はじめに

「売却を始めたのに、なかなか問い合わせが来ない」「見学はあるのに決まらない」
そんな“売れ残り”の悩みを抱える売主さんが、いわき市でも増えています。

不動産が売れ残る理由は、単に「価格が高いから」だけではありません。
実は、第一印象の悪さ・写真の見せ方・内覧対応・市場とのタイミングなど、いくつかの要因が重なっているケースが多いのです。

この記事では、地域の実情を踏まえながら「なぜ売れ残るのか」「どうすれば改善できるのか」を、具体的に解説します。


■ 売れ残り物件とは?今、いわき市で増えている背景

「売れ残り物件」とは、売り出してから3か月〜半年以上たっても成約に至らない物件を指します。
近年、いわき市でも新築・中古ともに売却期間が長期化するケースが目立っています。

主な背景は次の3つです。

  • 中古住宅の流通量が増えた(空き家・相続物件の売却が増加)
  • 買主が慎重になっている(金利上昇や生活コストの上昇)
  • ネット掲載が主流となり、比較検討が容易になった

つまり今は、“選ばれる物件”と“スルーされる物件”がはっきり分かれる時代
昔のように「出せば売れる」状況ではありません。


■ よくある「売れ残り」の3大原因

① 価格設定が相場より高い

最も多い原因が「高すぎる売出価格」です。
査定時に他社より高い金額を提示されると嬉しいものですが、そのまま信じて設定してしまうと、最初の2週間で買主の興味が薄れてしまうことがあります。

初期段階での価格設定は、非常に重要です。
売出開始から2〜3週間が“最も注目される期間”であり、ここを逃すと「長期掲載=売れ残り」と見られやすくなります。

② 写真・印象が悪い(第一印象の問題)

インターネット上では「写真が第一の営業マン」です。
暗い・傾いている・生活感が強すぎる写真は、物件の魅力を大きく損ないます。

とくに最近の買主は、スマホで一瞬の印象で判断します。
「明るく・広く・清潔に」見せる工夫をするだけで、閲覧数が2〜3倍に増えることも珍しくありません。

③ 内覧対応や売主側の準備不足

いくら価格や写真を整えても、実際の内覧で印象が悪いと決まりません。
たとえば——

  • 室内が暗く、窓を開けていない
  • 荷物が多く、通路が狭い
  • ペットや生活臭が残っている

など、ちょっとしたことで「他の家にしようかな」と感じてしまうのです。
買主は“暮らしを想像できる空間”を求めています。
内覧時は「人が住める状態」より「人が住みたいと思える状態」を意識することが大切です。


■ 価格を見直す前にできる「印象アップ」対策

価格を下げる前に、まずは**“印象を変える努力”**を。
次の3つを意識するだけで、反響が大きく変わります。

◎ 玄関・水回り・照明を整える

第一印象の玄関と、水回り(キッチン・浴室・トイレ)は最重要ポイントです。
特に水回りの清潔感は、価格よりも心に残る要素。
古い設備でも、磨き上げるだけで“手入れが行き届いた家”という印象に変わります。

◎ 写真は“明るさ”と“奥行き感”がカギ

逆光や蛍光灯の青白い光はNG。
昼間にカーテンを開け、自然光を取り入れて撮影すると、温かみが出ます。
家具や小物の位置を工夫して「空間の広がり」を演出すると、実際よりも印象がアップします。

◎ 匂いと温度にも気を配る

意外と多いのが「空気感」の悪さ。
内覧前は換気を行い、季節に応じてエアコンや暖房を入れると快適に感じられます。
“売るために居心地を整える”という発想が大切です。


■ 内覧時に伝わる“暮らしの魅力”を演出するコツ

内覧は、買主が「ここでの暮らしを想像する時間」です。
単に案内するだけでなく、“暮らしのイメージ”を伝えることで印象が変わります。

たとえば…

  • 窓から見える桜や庭の木を「春になると花がきれいなんですよ」と伝える
  • 家事動線の良さを「キッチンから洗面までが一直線なんです」と説明する
  • 近隣の生活施設を具体的に紹介する(スーパー・病院・学校など)

物件そのものより、「ここで暮らすイメージ」が伝わると、決断が早くなります。


■ 「売れ残り=ダメ物件」ではない

売れ残っている=価値がない、というわけではありません。
多くの場合、“タイミングのずれ”や“伝え方の不足”が原因です。

同じ家でも、

  • 季節を変えて撮り直しただけで反響が出た
  • 価格を5%調整しただけで申込が入った
  • 写真と説明文を差し替えただけで問合せが増えた

といった事例は数多くあります。

つまり、「売れない家」ではなく「伝わっていない家」。
ほんの少しの工夫で印象が変わります。


■ 千信不動産が大切にしている「売れる家づくり」の考え方

地域密着の不動産会社では、物件の特徴だけでなく**“地域とのつながり”**も大切にしています。
いわき市の気候・日当たり・周辺道路の交通量など、地域ならではの情報を踏まえたアドバイスが可能です。

また、売主さんの想いを丁寧にヒアリングし、
「どんな方に住んでほしいか」「どんな魅力を残したいか」
という気持ちまで反映させることで、**“ご縁のある買主”**を見つけるお手伝いをしています。


■ まとめ:焦らず“ご縁を整える”ことがいちばんの近道

不動産の売却は、「スピード勝負」ではなく「ご縁を整える時間」です。
焦って値下げするよりも、
・見せ方を整える
・タイミングを見直す
・伝え方を工夫する
この3つを意識することで、結果的に早く・納得のいく成約につながります。

売れ残りを恐れる必要はありません。
大切なのは「どう見せ、どう伝えるか」。
一つひとつの工夫が、次のご縁を引き寄せます。


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