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【旗竿地はダメ?】整形地じゃないと売れないの?旗竿地の意外なメリットと注意点

「旗竿地って売れにくいって聞いたけど、本当なの?」「やっぱり整形地じゃないと価値がないの?」

不動産を購入・売却する際に、こういった疑問を持つ方は少なくありません。確かに、旗竿地は見た目の印象や使い勝手から敬遠されがちですが、実はしっかりとしたメリットも存在します。

この記事では、不動産業界でよく話題になる旗竿地(はたざおち)と整形地(せいけいち)の違いから、それぞれのメリット・デメリット売却時のコツまで徹底解説していきます。この記事を読めば、旗竿地に対するネガティブな先入観が変わるかもしれません。

◆ 旗竿地とは?整形地とは?

まずは、それぞれの土地の基本的な特徴を押さえておきましょう。

● 旗竿地(はたざおち)

旗竿地とは、竿のように細長い通路部分(路地状部分)があり、その奥に家を建てるスペース(敷地)がある土地のことです。上から見ると、旗と竿のような形状をしているため「旗竿地」と呼ばれます。

● 整形地(せいけいち)

整形地は、正方形や長方形など、建物を建てるのに適した整った形の土地です。無駄なスペースが少なく、設計の自由度も高いため人気があります。

 

◆ なぜ旗竿地は敬遠されがちなのか?

旗竿地には一定のデメリットがあり、それが「売れにくい」「人気がない」と言われる要因になっています。

1. 日当たりが悪くなりがち

旗竿地は周囲を他の建物に囲まれていることが多く、日照条件が劣る場合があります。とくに住宅密集地ではこの傾向が顕著です。

2. 見通しが悪く、防犯上の不安

通路部分が細く、人目につきにくいため、防犯面で不安を感じる人もいます。特に小さいお子さんや高齢者がいる家庭では気になるポイントかもしれません。

3. 建築制限がある場合も

通路の幅が一定以下の場合、建築基準法上の「接道義務(幅2m以上)」を満たさず、家を建てられない可能性があります。

 

◆ 旗竿地の意外なメリット

ここまで読むと、「やっぱり旗竿地はやめておこう…」と思うかもしれません。でも実は、旗竿地には整形地にはない魅力もあります。

1. 価格が安く、手頃に土地を持てる

最大のメリットは価格の安さです。同じエリアの整形地と比べて、10〜30%程度安く購入できることもあります。コストを抑えてマイホームを持ちたい方にとっては、大きな魅力です。

2. プライバシーが守られる

旗竿地は道路から奥まった位置にあるため、外からの視線を遮ることができるのがポイント。防音性やプライバシー重視の方には好まれるケースもあります。

3. 子どもの飛び出し事故が少ない

道路から離れているため、小さなお子さんがいる家庭では「道路への飛び出し事故」の心配が減るという利点もあります。

 

◆ 実際、旗竿地は売れないのか?

答えはNOです。**売れます。**ただし、整形地と比べてやや時間がかかる可能性があるだけで、適切な価格設定と販売戦略をとれば問題ありません。

● ポイント①:価格を相場より少し低めに設定する

旗竿地は物件としての見栄えにクセがあるため、整形地と同じ価格ではなかなか売れません。相場よりも1割ほど安く設定することで、コスト重視の購入希望者からの問い合わせが増えます。

● ポイント②:強みをアピールする

旗竿地の「静か」「プライバシーが保たれる」「子どもが安全」といったメリットを、広告や内見時にしっかり伝えることが大切です。

● ポイント③:信頼できる不動産会社を選ぶ

旗竿地の販売経験が豊富な業者に依頼すると、効果的なマーケティングと販売が期待できます。

 

◆ こんな人には旗竿地がぴったり!

以下に当てはまる方には、旗竿地がむしろ好条件となる可能性があります。

  • とにかく土地購入費用を抑えたい人

  • 静かな住環境を求めている人

  • 視線を気にせず暮らしたい人

  • 子育て中で安全面を重視する人

 

◆ 整形地にも弱点はある?

整形地は理想的な土地の形状に見えますが、必ずしも「完璧」とは限りません。

  • 人気があるため価格が高い

  • 土地の広さに比例して固定資産税も高め

  • プライバシーの確保が難しい場所もある(道路に面しているため)

そのため、予算やライフスタイルによっては、旗竿地のほうが住みやすいという人も多いのです。

 

◆ 【実例紹介】旗竿地を活かした理想の家づくり

実際に旗竿地をうまく活用した人の例をご紹介します。

● ケース①:防音スタジオを完備した音楽好き夫婦の家

旗竿地の奥まった敷地を活かして、外部の音を遮断する防音スタジオを設置。周囲の騒音も少なく、趣味に集中できる空間が実現しました。

● ケース②:中庭を中心にしたコの字型住宅

周囲からの視線を遮るようにコの字型の住宅を設計。中央に中庭を配置することで、明るさと開放感を両立しています。

 

◆ まとめ:旗竿地=悪ではない!選び方次第で価値ある物件に

旗竿地は、確かに整形地に比べると「売りにくい」「敬遠されがち」というイメージがあります。しかし、それは単なるイメージや偏見による部分も大きく、使い方や伝え方次第で十分に価値のある土地になります。

土地選びや売却で悩んでいる方は、「整形地じゃないとダメ」という思い込みを一度リセットして、旗竿地のメリットにも目を向けてみてはいかがでしょうか?

 

◆ よくある質問(FAQ)

Q1:旗竿地の通路部分って、誰でも通れるの?

いいえ、通路部分も含めてあなたの所有地です。ただし、通行地役権などが設定されている場合は、他人が通行する可能性もあるので注意が必要です。

Q2:旗竿地でもローンは組める?

基本的には問題なく組めます。ただし、接道義務や建ぺい率など、法令上の制限に注意が必要です。金融機関や建築士と事前に確認を行いましょう。

Q3:将来的に売却したいと考えています。旗竿地でも大丈夫?

はい。需要のあるエリアであれば旗竿地でも十分に売却可能です。事前に地元密着型の不動産会社に査定を依頼し、適切な販売戦略を練るのがおすすめです。

 

◆ 最後に:旗竿地でも理想の暮らしは叶う

「旗竿地=買ってはいけない土地」ではありません。むしろ、価格・静けさ・安全性などの面で大きな魅力を秘めた土地でもあります。

大切なのは、自分や家族のライフスタイルに合った土地を選ぶこと。そして、売却時にはその土地の魅力を正しく伝える工夫です。

旗竿地も整形地も、それぞれの良さを理解して、後悔のない不動産選びをしていきましょう。

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